「国民皆歯科健診制度」の実現に向けて、政治サイドではどんな動きがあるの?

私たちのお口と歯の健康を守るための「国民皆歯科健診制度」ですが、ここで少し政治的なお話をしてみようと思います。なぜなら、国民皆歯科健診制度は国民全体に関わる制度でもあるので、政治的な要素が深く関わってくるからです。難しくならないように分かりやすくお伝えします!


膨大な医療費を抑制したいから政治の思惑も働く

膨大な医療費を抑制したいから政治の思惑も働く

以前の記事でもお伝えしましたが、「国民皆歯科健診制度」は国民全員に定期的に歯科健診を受けることを義務化する制度です。この制度の目的は二つあり、一つ目が「歯とお口、そして全身の健康を守る」こと。そして、もう一つが「莫大な医療費を抑制する」ことです。

歯とお口と全身の健康には深い関係があるため、この制度を導入することで健康寿命を延ばすことが期待できます。誰だって、いつまでも健康でイキイキと過ごしたいですいね! この制度で、健康になるキッカケづくりができるのなら期待の持てる制度だと言えると思います。

そして、もう一つ大切なことがあります。健康寿命が延びると、病気になる確率を下げることができます。つまり、医療費の抑制にもつながるんです。日本の医療費は、年間42.2兆円(2020年度)もかかっているので少しでも抑制しなくてはいけませんよね。政治としての思惑が働くのも納得できます。


自民党内に「国民皆歯科健診実現PT」が発足、日本歯科医師連盟もバックアップ

自民党内に「国民皆歯科健診実現PT」が発足、日本歯科医師連盟もバックアップ

2021年には、自民党内に「国民皆歯科健診実現議連(会長・古屋圭司衆議院議員、事務局長・山田宏参議院議員)」の設立総会が開催されました。その後、2022年には「国民皆歯科健診実現プロジェクトチーム(座長・古屋圭司衆議院議員)」が発足し、歯科健診受診率向上の取り組みを強化するように求める提言を行っています。「国民皆歯科健診制度」の実現に向けて、政治サイドでも着々と動いているようです。

また、制度の実現に向けて動いているのは政治サイドだけではありません。日本歯科医師連盟でもこの制度の実現に向けてさまざまな取り組みを行い、強力にバックアップしています。ちなみに日本歯科医師連盟とは、日本歯科医師会と違う政治団体です。


国民皆歯科健診制度の実現に向けて着々と進んでいる

国民皆歯科健診制度の実現に向けて着々と進んでいる

ここまでご紹介してきたように、政治サイドや日本歯科医師連盟など、あらゆる面からこの制度の実現に向けて一歩一歩確実に進んでいるのがお分かりいただけたと思います。

せっかく国全体レベルで動くので、有意義な制度になって欲しいですよね。歯やお口が健康になれて全身の健康が叶い、健康寿命が延びて、しかも医療費を抑制につながる。そんな素晴らしい制度になればみんな幸せになれると思います。